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院長ブログ

櫻井繁樹の医療ノート
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梅雨入り間近!ジメジメ季節を乗り切る心臓ケアと生活習慣のコツ

梅雨空と傘、心臓のイラスト

5月も半ばを過ぎ、暦の上ではまもなく梅雨の季節がやってきます。ジメジメとした気候は気分も滅入りがちですが、実は私たちの体、特に心臓や血管にも影響を与えることがあるのをご存知でしょうか。今回は、梅雨特有の気候変動に負けず、元気に過ごすための心臓ケアと生活習慣のポイントについてお話しします。

梅雨時期の気候と心臓への影響

梅雨時期は、一般的に低気圧が続き、湿度が高く、日照時間も短くなりがちです。このような気候の変化は、以下のように心血管系に影響を及ぼす可能性があります。

  • 気圧の低下と自律神経の乱れ: 低気圧は自律神経のバランスを乱しやすく、血管の収縮や拡張のコントロールに影響を与えることがあります。これにより、血圧が不安定になったり、心臓への負担が増えることがあります。
  • 高い湿度と体温調節: 湿度が高いと汗が蒸発しにくくなり、体温調節が難しくなります。体に熱がこもりやすくなると、心臓は体温を下げるためにより多くの血液を送り出そうとし、負担が増加することがあります。
  • 水分バランスの変動: 湿度が高いと気づかないうちに脱水状態になったり、逆に水分を摂りすぎてむくみやすくなることも。特に心不全をお持ちの方は、水分管理が一層重要になります。

こんな症状に注意しましょう

梅雨の時期に以下のような症状を感じたら、早めに医療機関に相談しましょう。

  • 胸の痛みや圧迫感、動悸、息切れ
  • 足や顔のむくみ
  • 普段よりも体がだるい、疲れやすい
  • めまいや立ちくらみ
  • 頭痛や肩こりの悪化

これらの症状は、心臓からのサインである可能性もあります。自己判断せず、専門医の診察を受けることが大切です。

梅雨を快適に乗り切るための生活習慣のコツ

この時期を少しでも快適に過ごすために、以下の点を心がけてみましょう。

  1. 適切な水分管理: のどが渇く前に、こまめに水分を補給しましょう。ただし、心不全などで医師から水分制限の指示がある方は、必ずその指示に従ってください。
  2. 室温・湿度管理: エアコンの除湿機能や除湿器を上手に活用し、室内の湿度を快適なレベル(50~60%程度)に保ちましょう。冷やしすぎにも注意が必要です。
  3. 適度な運動の継続: 雨の日が多いと外出が億劫になりがちですが、室内でできるストレッチや軽い体操、筋力トレーニングなどで体を動かす習慣を続けましょう。当院の心臓リハビリテーションオンラインリハビリプログラムもご活用いただけます。
  4. バランスの取れた食事: 塩分の摂りすぎは血圧上昇やむくみの原因となります。カリウムを多く含む野菜や果物を積極的に摂り、バランスの良い食事を心がけましょう。
  5. 十分な睡眠と規則正しい生活: 質の高い睡眠は自律神経を整える上で非常に重要です。毎日同じ時間に寝起きするなど、生活リズムを崩さないようにしましょう。
  6. リラックスする時間を持つ: 気分転換になるような趣味やリラックスできる時間を作り、ストレスを溜めないようにしましょう。

当院でのサポート

当院では、循環器専門医として、梅雨時期の体調管理についても患者様一人ひとりに合わせたアドバイスを行っています。高血圧や糖尿病といった生活習慣病のコントロールはもちろん、心臓リハビリテーションを通じて、天候に左右されにくい体力づくりもサポートしています。定期的な診察や検査を通じて、皆様の健康状態をきめ細かく把握し、最適な治療・管理をご提案します。

梅雨の時期は体調を崩しやすい季節ですが、日々のちょっとした心がけと適切なケアで、元気に乗り切ることができます。ご自身の体調に気を配り、何か気になることや不安なことがあれば、どうぞお気軽に当院にご相談ください。